TVerは、民放のテレビ番組を無料見ることができるサービスとして知られています。最近は、有料の動画配信サービスが増えていく中で、なぜTVerは無料で動画を見ることができるのでしょうか?今回は、TVerの動画が無料で見れるのはなぜか、その理由や背景を調べてみました。
TVer無料で見れるのはなぜなのか
TVerの動画が誰でも無料で見れるのは、ずばりCMがあるからです。TVerは、民放のテレビ放送と同じように、CMによる収入をもとに運営されています。
実際にTVerで動画を見たことがある人は、すでに経験していると思いますが、TVerの動画を見る際にはCMも見なければなりません。CMは、動画の再生前と再生後、長い動画であれば再生途中にも入ってきて、いずれもスキップすることはできません。長いものであれば30秒のCMが2回流れることもあります。
同じく無料で動画を見ることができるYouTubeでは、CMの回数が多いものもありますが、秒数も短く、スキップも可能です。また、有料の動画配信サービスのほとんどは、そもそも広告がついていません。
このように、TVerは無料でサービスを提供するために、ほぼ強制的にCMを見なければならないような仕組みになっています。利用者からお金をとらない分、CMによる収入はとても重要であり、スキップなどの機能をつけることは、CMによる収入を確保していくためには難しいのかもしれませんね。
民放5社と広告会社4社による運営
TVerが無料でサービスを提供できているのには、民放5社を中心とした運営というのも大きいでしょう。
TVerの運営元であるプレゼントキャストは、民放のテレビ局5社(日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京)と、 広告会社4社(電通、博報堂DYMP、ADK、東急エージェンシー)による共同出資で設立された会社です。どこも大手企業ばかりであり、資金力は十分あると考えられます。
無料で動画を配信する理由
ここまで、TVerの動画がなぜ無料で見れるかについてまとめてきました。大手企業による出資と、確実な広告収入によって、無料でサービスが提供されていることが分かりました。このような無料での動画配信サービスの提供の背景のひとつには、TVerが持つ役割が関係していると考えられます。
TVerには、民放各局の動画配信サービスのポータルサービスという役割を持っています。ポータルには入口や玄関という意味があり、民放各局が提供する動画配信サービスをひとつにまとめ、各局のサービスへの導入にするために誕生したのがTVerです。
実際にTVerで視聴できる動画は、民放各局が提供する動画配信サービスからでも視聴できます。こうしたサービスには有料のものもあり、各局独自のサービスをより多くの人に利用してもらうためには、その導入となるTVerは無料でないと意味がありません。
まとめ
TVerはCMがあってスキップもできないから嫌だという声をよく聞きます。しかし、CMがあるからこそ、無料でサービスを利用できていることが分かりました。
CMさえ我慢すれば無料で動画を見れる訳ですから、テレビで見ているときと同じだと思って見るといいかもしれませんね。どうしてもCMが嫌だという場合には、民放各局が提供する有料の動画配信サービスの利用も検討してみてください。